関東から札幌に家族4人での移住を果たした私。
札幌での家探しは本州とは違い、何も考えずにただ気に入った物件に決めてしまうと後から思わぬ苦労や出費で後悔してしまいかねません・・・
札幌での家探しのポイントは主に4つ
・どの駅にするか?
・物件種別(アパートかマンションか)
・ガスと暖房の種類
・エリア
以下でそれぞれのポイントについてみていきましょう。
目次
札幌の家賃相場は東京の半分、郊外の6〜7割
札幌のお家賃は安いです。東京(23区都心近くの駅近)、埼玉、千葉と関東では都心部にも郊外にも住んできた私の感覚からすると、札幌の家賃は大体こんな感覚です。
・東京の半分程度
・東京郊外(1都3県)の利便性の高いエリアの6~7割
・東京郊外(1都3県)の利便性の高くはない駅徒歩圏の7~8割
・東京郊外(1都3県)の上記以外のエリアと同程度
もちろん札幌の中でも都心部のタワーマンションや分譲マンションは15万円、20万円〜という高めのお部屋もありますが、全体的には上記のような感じです。
ただし、お家賃が安いといっても注意して部屋を探さないと、入居後に痛い目に会う可能性もあります。そうならないためにも以下のポイントに注意してお部屋探しをしてみてください。
札幌では地下鉄駅近のエリア一択で決まり
おすすめは地下鉄の駅近
最初のポイントとして、初めて札幌に住むならなるべく「地下鉄の駅近」にすることをおすすめします。できれば5分以内、頑張っても10分以内がおすすめです。
理由としては地下鉄の駅近にはたいていMAX VALUE(マックスバリュー)などのスーパーがあるため、帰宅途中に買い物をして帰るのに便利だからです。また、居酒屋や一人でも入りやすいチェーン店をはじめとした飲食店も充実しており、感覚的にJRよりも比較的駅周辺が充実していることが多いです。
郊外の地下鉄駅であれば居酒屋や一人で食事できるお店は減りますが、スーパーは必ずありますので、逆に子育て世代にはちょうど良い住みやすさとなります。
JRは電車本数が少なく、冬は雪の影響も
JRでも充実している駅(札幌駅、桑園駅、琴似駅、新札幌駅、手稲駅など)は多いですが、冬は雪の影響で大幅な遅れや運休になることもあり、通勤通学における利便性は雪の影響を受けない地下鉄に軍配が上がります。
また、地下鉄とJRでは電車の本数も全然違います。通勤ラッシュ時の地下鉄は4分に1本程度ですが、JRだと8分に1本程度。ラッシュ以外の時間帯は地下鉄は10分間隔、JRは15分〜20分間隔となっています。
バス利用のエリアは避けるべき
一番避けるべきは地下鉄やJR駅までバス便となるエリア。冬の札幌の道路は除雪によって路肩に作られる雪山によって、2車線が1車線になるほど狭くなるため、とにかく渋滞します。場合によっては雪がない時の3倍以上かかる時もありますので、時間が読めなくなってしまいます。
また、小さい子供がいるとベビーカーでバスに乗るのはとても大変です。そういう意味でも車がない限りバス便のエリアは最初は避けておくのが無難です。
建物種別によって、生活の利便性がかなり変わる
物件種別によっても色々と利便性や入居後にかかるお金が変わってくる場合がありますので注意しましょう。
アパート(木造物件)
アパートはお家賃が安い傾向にありますが、それ以外にかかるお金や労力が多い場合も多いので注意が必要です。
例えば水抜き(水落とし)。マンションに比べて気密性も低く、築年数の古い物件であれば冬の寒さで水道管が凍ってしまったり、最悪の場合は水道管が破裂して他の住人にも迷惑をかけてしまうこともあります。
それを防ぐために寝る前や出かける前に水抜きや水落としと言われる作業が必要になるのですが、これが毎回となるとかなり面倒です。Youtubeには水抜きの動画がたくさんありますので見てみるとわかるかと思います。
もちろん水抜きをしたら水は出ませんから、寝ている時にトイレに行きたくなったらまずは水道が出る状態に戻してあげなくてはなりません。「早くトイレに行きたいのに面倒だな・・・」ということになりますね。
凍結を防ぐために暖房を付けっぱなしにする人もいますが、暖房代がかかりますね。
物件によっては冬の敷地内の雪かきをアパート住人で持ち回りの当番制で行う、ということも珍しくなく家賃が安い代わりに大変なこともある場合が多いです。
アパートは家賃が安くても、それ以外の部分で大変なことが多い可能性がある。
マンション(鉄筋コンクリートなど)
私はマンションに住んでいますが、44年ぶりの寒さの年末年始で外がマイナス10度を下回っていても室内が15度くらいあるので水抜きはしていません。

最初は水抜きの心配をしていましたが、他の住人にご挨拶したついでに「水抜きはされてますか?」と確認したところ、みなさん「したことがないです」とのお返事だったのでしていません。実際室内がこんなに暖かかれば凍るとは思えないです。マンションであれば雪や寒さによる問題は特にないですね。外に雪があるだけで関東とそれほど変わらない生活ができます
私の住んでいる物件は築年数が30年近く、決して新しい物件ではないんですが十分に暖かく、宅配ボックス・オートロック・インターネット無料と好条件で地下鉄駅からも徒歩3分なので不便を感じていません。
オートロックがあれば不審者が勝手に中に入ることが難しいので、治安の面でも安全ですし子供がいる家庭であればなるべくマンションがいいですね。
また、マンションの場合、そもそもロードヒーティングで敷地内や駐車場の雪が勝手に溶ける場合も多いですし、業者さんに雪の処理を依頼していることも多いので、自分で雪かきをする必要はありません。雪国札幌とはいえ、雪をほぼ気にしないで生活できるわけですね。
そんなことから私は物件探しの時はアパートは除外してマンションに絞って探していました。
都市ガス・プロパンガス?ガス代や暖房代は組み合わせによって全く違う
冬の北海道で見逃せないのが暖房費です。これはしっかりと理解して適切なものを選ばないととんでもない高額なガス代や暖房代を支払う羽目になります。
札幌ではガス代と暖房代が別々で請求されることもよくあるので、それぞれの特徴とベストな組み合わせをご紹介します。
ガスは都市ガスが安く、プロパンは高い傾向に
料理、お風呂などに毎日使うガスに関してはとにかく安く済ませたいですよね?であれば、なるべく都市ガスの物件を選ぶようにしましょう。
札幌の場合プロパンガス会社の中にはとんでもなく高額なガス料金のところもあり、プロパンガスの物件を選ぶ際には注意が必要です。1ヶ月のガス代が5万円、10万円という可能性もあるようです。
どうしてもプロパンガスの物件が気になってしまった場合、不動産会社の担当者に「こちらの物件のプロパンガスの単価を調べてもらうことは可能ですか?」とお願いしてみましょう。中には良心的な価格のプロパンガス会社もあるので、それであればさほど問題ないです。
心配なら都市ガス物件を選ぶのが安心です。ただし、札幌は都市ガス物件が少ない傾向にあり、都心部周辺は比較的多いですが郊外になるとプロパンガス物件が増えていきます。汚部屋探しでお世話になった不動産会社の担当者によると大体1〜2割が都市ガス物件とのことでした。
暖房費は灯油、都市ガス、プロパンガスの順で安い
1年の約半分が寒い札幌。当然暖房費も気になるところです。
暖房の燃料には主に3種類ありますが、ズバリ以下の順で安くなります。
【安い】 灯油 → 都市ガス → プロパンガス 【高い】
灯油の場合、物件全体で灯油を補充してもらう為、基本的には自分で灯油を買いに行ったり、注文したりする必要はありません。使用料に応じて請求される形です。
私の住んでいるマンションは北海道ガスが供給の都市ガス暖房ですが、他のガス(料理、お風呂など)で使うガスとは別で明細書が発行されますので暖房だけでいくらかかったのかもわかりやすいです。
ちなみに先月1ヶ月の暖房部分だけのガス料金は6,000円程度でした。毎日部屋を温めてこの金額ならそれほど高くは感じません。料理お風呂の方のガス代も同じくらいだったので、合わせて12,000円くらいですね。大体ガス会社の方の説明通りの金額でした。2〜4人家族であればこのくらいになると思います。
子供がいる家庭だと日中も暖房はつけっぱなしになりますから、少しでも暖房費は抑えていきたいものです。なるべく灯油暖房か都市ガス暖房を選ぶようにしましょう。
一番安い組み合わせは都市ガス×灯油暖房(石油暖房)
一番安い組み合わせは
都市ガス × 灯油暖房
となりますが、札幌で1〜2割しかない都市ガス物件のなかで、灯油暖房はさらに1〜2割とのことです。最も安くなる条件にこだわりたくはなりますが、物件の全体数はかなり減ってしまいます。
個人的には暖房が都市ガスでも6000円程度だったので、都市ガス暖房物件も視野に入れることで候補物件を増やせるのでおすすめです。
プロパンガスは余程お金に余裕があって、気に入った物件がプロパンガスだった場合をのぞいてはおすすめしません。
最安の組み合わせにこだわりすぎると物件数が激減してしまうので、都市ガス暖房も視野に入れるのがおすすめ!
一人暮らし、家族で住む場合のおすすめエリア
一人暮らしの場合、家族で住む場合によっておすすめのエリアが違ってきます。
一人暮らしの場合
一人暮らしで通勤がある場合は大通駅や札幌駅(地下鉄はさっぽろ駅)に近い地下鉄の駅近がおすすめです。会社が札幌駅周辺や大通りエリアにあればの話ですが。
中心部に近いので駅周辺もかなり充実していますし、一人暮らしには便利です。逆に家族で住もうとするとガヤガヤしていてちょっと落ち着かないと思うので、家族の場合は以下を参考にしてみてください。
ただし不動産会社の方から聞いたのですが、南北線のすすきの駅、中島公園駅、幌平橋駅、東豊線の豊水すすきの駅の物件はお客さんが希望しない限りは積極的には紹介していないとのことでした。歓楽街に近いこともあるのでしょうね。
家族で住む場合
家族で住む場合や女性の一人暮らしの場合には治安も気になるところですね。
道外から転勤などで引っ越してくる人の人気エリアはJR桑園駅、西18丁目駅、円山公園駅などがあります。この3つの駅は距離もそれほど離れていないので、だいたい円山エリアと呼ばれる地域とその近辺に該当します。
JR桑園駅はJRの駅ですが札幌駅まで1駅で、距離も1キロちょっとなので最悪の場合歩いていくこともできますし、都心部へのバス便も充実してしています。駅の目の前には比較的大きなイオンのショッピングセンターもあり、休日は家族連れで賑わっています。
ただし、これらのエリアは都心部に近かったり、高級住宅地もある人気エリアということもありお家賃は高めです。治安重視でお金に余裕があるならこのエリアがおすすめです。
それ以外ですと私の住んでいる西区(東西線の琴似や宮の沢など)も割と住みやすいと感じていますし、札幌出身の友達によれば東西線の東札幌などもファミリー層の多いエリアのようです。
自分条件にあったお部屋を探しましょう
本州から引っ越す場合、札幌でのお部屋さがしはかなり大変です。まずは飛行機で北海道に行かないといけないですからね。楽しめればいいですが、移動で疲れてしまうこともあると思います。実際私は1才の息子と0才娘を連れての部屋探しだったのでクタクタになってしまいました。
そんな時でも、安易に決めてしまわないように、不動産会社にいく前に必ずこれらのポイントを確認してある程度エリアや物件の目星をつけていくようにしましょう!