デジタル庁ができる話、みなさんご存じでしょうか。
省庁のデジタル化は、私たちの生活に直結する改革です。各省庁のデジタル化を推進する管制塔になるのがデジタル庁。
セキュリティなど、解決しなければならない問題はたくさんありますが、このデジタル庁が発足すれば生活が便利になり、例えば運転免許証や国民健康保険証などがデジタル化されます。
1枚のカードで行政手続きができる社会はとても安全で安心できる。
目的や背景などから、デジタル庁が何の為に何が変わるのか、順次わかりやすく解説致します。
デジタル庁が設置される目的や背景
デジタル庁が必要な理由は3つあります。
デジタル庁を設立する1つ目の目的は、「マイナンバーカード」が広く普及していないことです。2020年3月現在、「マイナンバーカード」の普及率は15.5%。
また、全国民に10万円のコロナウイルス支援の場合でも、「マイナンバーカード」のオンライン申請の遅れが発生しています。
これはまた、「マイナンバー」情報に行政機関の氏名や住所などの情報を地方自治体にリンクすることが法律で禁止されているためです。
デジタル庁を設立するための第2の背景は、各省庁の管理の縦割り行政が非効率を引き起こすこと。
各省庁は別々にシステムを購入し、データベースプロジェクトは統一されていないため、組織全体でデータを使用してプラットフォームを構築することは困難。
その結果、システム投資の重複や無駄な運用につながると考えられます。
第3の目的として、デジタル庁の設立は、日本が国連経済社会局によって発表された電子政府ランキングで2014年の6位から2020年に14位に下がったことによるものです。
これは、日本政府の取り組みが上位国に比べて遅いため進んでおらず、結果としてランキングが下がったためだと考えられています。
デジタル庁の発足によって何がどう変わる?
インターネット環境とスマートフォンやその他のデバイスの普及は、すでに日本で一般的である電子政府の発展の焦点です。
ただし、デジタルID(「マイナンバー」)やデジタルサービスについては、「マイナンバー」はまだ普及しておらず、普及率は15.5%。
さらに、政府機関と地方自治体との間の「マイナンバー」に関する情報は法律で禁止されています。
したがって、法律の変更を含め、マイナンバーをまず広める必要があります。
デジタル庁を設立する目的は、管理サービスをデジタル化することにより、管理サービスの利便性を向上させ、管理業務の効率をさらに向上させることと理解できます。
デジタル庁創立によるメリット、デメリット
省庁、地方自治体、政府機関間の円滑なデータ交換を実現することで、全体的な管理プロセスのスピードアップを目指しています。
また、「マイナンバーカード」の普及を促進し、健康保険証や運転免許証など、さまざまな基準を統合していく模様です。
最新のデジタルトレンドに追いつくために、民間セクターを最優先することを検討します。
省庁のデジタル化は、私たちの生活に直結する改革です。
1枚のカードで行政手続きができる社会はとても便利なようです。デジタル庁を設立する利点は、デジタル庁が各省庁のデジタル化を促進する管制塔になること。
一方、デメリットとして、デジタルデータの場合、共有サーバーに保存されてネットワーク上で使用されるため、適切なセキュリティ対策が必要です。
セキュリティ対策が不十分だと、保存データの改ざんや紛失、個人情報や重要な技術文書の外部への漏洩など、深刻な問題につながる可能性があります。
解決しなければならない問題はたくさんありますが、このスピード感を忘れずに実現に向けて進んでいただきたいです。
デジタル庁はいつから発足?
さまざまな協議を得た末に、2020年11月26日には、デジタル化の司令塔となるデジタル庁を2021年(令和3年)9月1日に発足させるとの基本的方向性が定まりました。
検討開始から設置までの期間は、国家組織として異例の速さであり、デジタル改革担当大臣である平井卓也自身も「通常ではありえないスピード」と驚きを示したほどです。
大臣や長官ポストの候補は誰?
デジタル庁のトップリーダーは首相です。復興庁に長官の役職がないのと同じように、デジタル庁にも長官ポストはありません。
復興担当大臣がいる復興庁と同じように、デジタル大臣もいて、行政機関が資料を提出したり、報告を求めたり、提案したりできる「強力な総合調整機能」を備えています。
デジタル庁のスタッフは、デジタル事務官、デジタル技官などと呼ばれています。デジタル副大臣、事務次官級のデジタル審議官と非常勤職員を含めた総職員数は約500人です。